PowerAddress を FileMaker Pro のピアツーピア(Peer to Peer)で共有すると、一つの PowerAddress をネットワーク上の複数のデバイス(Windows PC、Mac、iPad、iPhone)から同時にアクセスすることができます。クライアントの最大数は 5 です。
このネットワーク接続は安全ではないため、同時共有機能のテストとしてご利用ください。安全に共有するには FileMaker Server をご利用ください。
準備
ホスト(親)となるパソコンと、クライアント(子)となるパソコン FileMaker Pro をインストールします。FileMaker Pro は、クラリス社から無料評価版を入手することができます。iPad や iPhone からアクセスしたい場合は、iPad または iPhone には FileMaker Go をインストールします。FileMaker Go は、App Store から無料でダウンロードすることができます。
ホストとなるパソコンで FileMaker Pro を起動して PowerAddress の main ファイルを開き、同一ネットワーク上の他の FileMaker クライアント(Windows PC、Mac、iPad、iPhone)からアクセスします。
FileMaker Pro で main ファイルを開いたら、[ファイル> 共有設定> FileMaker クライアントと共有…] の [ネットワーク共有] を ON にします。ON にすると、TCP/IP アドレスが表示されます。クライアントからアクセスする際は、この IP アドレスを使ってホストのパソコンを指定します。
クライアントからアクセスするには
クライアント(Windows PC、Mac、iPad、iPhone)の FileMaker Pro または FileMaker Go を起動し、ホストのパソコンを指定します。
FileMaker Pro でホストを指定するには、[ファイル> ホスト> ホストを表示…] を開き、[+] ボタンをクリックして、ホストの TCP/IP アドレスを入力して保存します。あとは、ホストの main を指定して開くだけです。
FileMaker Go でホストを指定するには、[ホスト] を開き、[+] ボタンをクリックして、ホストの TCP/IP アドレスを入力して保存します。あとは、ホストの main を指定して開くだけです。
次に、クライアントのパソコンに FileMaker Pro をインストールし、クライアント側も Claris ID でサインインしておきます。FileMaker Pro を起動し、ファイルメニューから「Claris ID にサインイン」を開き、Claris ID でサインインします。ちなみに、このメニュー項目はサインインしていないときに表示されます。サインイン後は「マイ App >」になります。
次に、FileMaker Pro のファイルメニューから「ファイルオプション…」を開き、「次のアカウントを使用してログイン」を OFF にします。この設定が ON だと、アップロード時に「必要なパスワード保護が行なわれていないため、ファイルをアップロードできません」とエラー表示されアップロードできません。このエラーは、ファイルにパスワードが設定されていないときも表示されます。
次のアカウントを使用してログイン: OFF
その他、「保存されている資格情報による認証を許可」を ON にしておくと、ファイルを開く際のサインイン情報を保存して自動で認証することができます。OFF でもアップロードできますが、その場合、Cloud のファイルを開くたびに Claris ID のサインインが必要です。
FileMaker Pro のファイルメニューから「共有設定> ホストにアップロード…」を開き、FileMaker Cloud のホストを選択します。ファイルを参照するか、ダイアログ内にファイルをドラッグしてアップロードします。ダイアログ下の「アップロード後に (サーバー上の) ファイルを自動的に開く」を ON にしておくと次の手順を省略できます。
6. ホストのファイルを開いた状態にする
アップロード時に「アップロード後に (サーバー上の) ファイルを自動的に開く」を ON にしていた場合は、この操作は不要です。OFF にしていた場合は、FileMaker Server Admin Console にアクセスして「データベース」タブを開き、PA テンプレートファイル(poweraddress_fm)を選択して「開く」を実行します。
クライアントからアクセスするには
ホストにアップロードした PA テンプレートファイルを、ネットワーク上の複数のデバイス(Windows PC、Mac、iPad、iPhone、Android)から同時にアクセスすることができます。対応するクライアントは、FileMaker Pro、FileMaker Go、Web ブラウザです。操作は簡単です。アクセス可能な Claris ID でサインインし、Cloud の PA テンプレートファイルを開くだけです。
FileMaker Pro を使ってアクセス
FileMaker Pro をインストールしたデバイス(Windows PC または Mac)で FileMaker Pro を起動してアクセスします。
FileMaker Pro を起動
Cloud にサインインしていない場合は「ファイル> Claris ID にサインイン」でサインイン
「ファイル> マイ App」から poweraddress_fm を開く
FileMaker Go を使ってアクセス
FileMaker Go をインストールしたデバイス(iPad または iPhone)で FileMaker Go を起動してアクセスします。
FileMaker Go を起動
Cloud にサインインしていない場合はサインイン
「マイ App」の Cloud をタップし、poweraddress_fm を開く
Web ブラウザを使ってアクセス
Web ブラウザを搭載したデバイス(Windows PC、Mac、iPad、iPhone、Android)で Web ブラウザを起動し、Claris Customer Console にアクセスします。
PowerAddress をオンプレミス(自社サーバー)の FileMaker Server で開いて共有すると、一つの PowerAddress をネットワーク上の複数のデバイス(Windows PC、Mac、iPad、iPhone、Android)から同時にアクセスすることができます。
対応するクライアントは、Windows/Mac の FileMaker Pro、iPad/iPhone の FileMaker Go、Windows/Mac/iPad/iPhone/Android の Web ブラウザです。
準備
ホスト(親)となるサーバーまたはパソコンに FileMaker Server をインストールします。インストール後の管理は、Web アプリの FileMaker Server Admin Console で行います。FileMaker Server Admin Console にアクセスするには、Web ブラウザで以下の URL を開きます。クライアント(子)からアクセスすることもできます。クライアントからアクセスする場合は、[ホスト] の部分にホストの IP アドレスかローカルドメイン名を指定します。この IP アドレスやローカルドメイン名は、後にクライアントからホストを登録する際にも使用します。
アクセス元
URL
ホストで開く場合
http://localhost:16001/admin-console
クライアントから開く場合
https://[ホスト]/admin-console
例)ホストの IP アドレスが 192.168.1.3 の場合 https://192.168.1.3/admin-console
クライアントとなるデバイスに FileMaker Pro か FileMaker Go をインストールします。クライアントの構成は自由ですが、ホストにファイルをアップロードしたり PowerAddress のライセンスを登録するため、少なくとも一つは FileMaker Pro をインストールしたデバイス(Windows PC か Mac)が必要です。FileMaker Pro および FileMaker Server は、クラリス社から無料評価版を入手することができます。FileMaker Go は、App Store から無料でダウンロードすることができます。
FileMaker Pro を使って PowerAddress の main、data、zipcode ファイルをホストにアップロードします。各ファイルは、FileMaker Server 上で開いた状態にしておきます。
1. FileMaker Pro を起動
FileMaker Pro をインストールしたデバイス(Windows PC か Mac)で FileMaker Pro を起動します。
2. ホストを登録、サインイン
FileMaker Pro の「ファイル> 共有設定> ホストにアップロード…」を開き、左上のホスト検索欄の右にある [+] をクリックしてホストを追加します。ホストのインターネットアドレスの欄に、ホストの IP アドレスかローカルドメイン名を指定して FileMaker Server にサインインします。※注
3. PowerAddress をアップロード
PowerAddress の main、data、zipcode ファイルをホストにアップロードします。ファイルを参照するか、ダイアログ内にファイルをドラッグしてアップロードします。ダイアログ下の「アップロード後に (サーバー上の) ファイルを自動的に開く」を ON にしておくと次の手順を省略できます。
4. ホストの PowerAddress を開いた状態にする
Admin Console のデータベース画面 [+]
アップロード時に「アップロード後に (サーバー上の) ファイルを自動的に開く」を ON にしていた場合は、この操作は不要です。OFF にしていた場合は、FileMaker Server Admin Console にアクセスして「データベース」タブを開き、main、data、zipcode を選択して「開く」を実行します。
※注)FileMaker Server にサインイン FileMaker Server をインストールした際のアカウントでサインインします。ローカルでのテストの場合、「接続は暗号化されていません」と表示されたら、「常にこのホストへの接続を許可」をチェックし、[接続] をクリックします。
FileMaker 版の PA は Windows と Mac で使えますが、ランタイムアプリ版の PA は Windows 版と Mac 版に分かれています。住所録ファイルをコピーすれば、お互いの環境で使えるのは理解しています。データの交換無しで、Windows と Mac の両方の環境で使う方法はありますか?
A. 回答
PowerAddress フォルダ内の実行ファイルを起動すると、同一階層にある住所録ファイル(data ファイル)が参照されます。住所録ファイルは、Win/Mac で互換性があります。これらの特徴を利用すれば、一つのアプリ版の PA の住所録を Windows と Mac の環境で使うことができます。ただし、Win/Mac 間で同時に起動することはできません。また、この方法はサポート外とさせていただきます。
準備
Win アプリ版の PA をダウンロードして展開
Mac アプリ版の PA をダウンロードして展開
Win 版の PowerAddress フォルダに Mac 版の PowerAddress.app(アプリの実行ファイル)をコピー