PowerAddress をオンプレミス(自社サーバー)の FileMaker Server で開いて共有すると、一つの PowerAddress をネットワーク上の複数のデバイス(Windows PC、Mac、iPad、iPhone、Android)から同時にアクセスすることができます。
対応するクライアントは、Windows/Mac の FileMaker Pro、iPad/iPhone の FileMaker Go、Windows/Mac/iPad/iPhone/Android の Web ブラウザです。
準備
ホスト(親)となるサーバーまたはパソコンに FileMaker Server をインストールします。インストール後の管理は、Web アプリの FileMaker Server Admin Console で行います。FileMaker Server Admin Console にアクセスするには、Web ブラウザで以下の URL を開きます。クライアント(子)からアクセスすることもできます。クライアントからアクセスする場合は、[ホスト] の部分にホストの IP アドレスかローカルドメイン名を指定します。この IP アドレスやローカルドメイン名は、後にクライアントからホストを登録する際にも使用します。
アクセス元 | URL |
---|---|
ホストで開く場合 | http://localhost:16001/admin-console |
クライアントから開く場合 | https://[ホスト]/admin-console 例)ホストの IP アドレスが 192.168.1.3 の場合 https://192.168.1.3/admin-console 例)ホストのドメイン名が myhost.local の場合 https://myhost.local/admin-console |
次にクライアントを準備します。ホストにアクセスできるクライアントは以下のとおりです。
- Windows PC にインストールした FileMaker Pro
- Mac にインストールした FileMaker Pro
- iPad にインストールした FileMaker Go
- iPhone にインストールした FileMaker Go
- Windows PC、Mac、iPad、iPhone の Web ブラウザ
- Android デバイスの Web ブラウザ
クライアントとなるデバイスに FileMaker Pro か FileMaker Go をインストールします。クライアントの構成は自由ですが、ホストにファイルをアップロードしたり PowerAddress のライセンスを登録するため、少なくとも一つは FileMaker Pro をインストールしたデバイス(Windows PC か Mac)が必要です。FileMaker Pro および FileMaker Server は、クラリス社から無料評価版を入手することができます。FileMaker Go は、App Store から無料でダウンロードすることができます。
ホストとクライアントの準備ができたら、ホストにアップロードする PowerAddress を一つ準備します。PowerAddress のライセンスをお持ちのお客様は、PowerAddress の「設定> ライセンス」画面を開き事前に登録しておきます。既に利用中の PowerAddress をアップロードする場合は、念のためバックアップをとっておくことをおすすめします。
ホストするには
FileMaker Pro を使って PowerAddress の main、data、zipcode ファイルをホストにアップロードします。各ファイルは、FileMaker Server 上で開いた状態にしておきます。
1. FileMaker Pro を起動
FileMaker Pro をインストールしたデバイス(Windows PC か Mac)で FileMaker Pro を起動します。
2. ホストを登録、サインイン
FileMaker Pro の「ファイル> 共有設定> ホストにアップロード…」を開き、左上のホスト検索欄の右にある [+] をクリックしてホストを追加します。ホストのインターネットアドレスの欄に、ホストの IP アドレスかローカルドメイン名を指定して FileMaker Server にサインインします。※注
3. PowerAddress をアップロード
PowerAddress の main、data、zipcode ファイルをホストにアップロードします。ファイルを参照するか、ダイアログ内にファイルをドラッグしてアップロードします。ダイアログ下の「アップロード後に (サーバー上の) ファイルを自動的に開く」を ON にしておくと次の手順を省略できます。
4. ホストの PowerAddress を開いた状態にする
アップロード時に「アップロード後に (サーバー上の) ファイルを自動的に開く」を ON にしていた場合は、この操作は不要です。OFF にしていた場合は、FileMaker Server Admin Console にアクセスして「データベース」タブを開き、main、data、zipcode を選択して「開く」を実行します。
※注)FileMaker Server にサインイン
FileMaker Server をインストールした際のアカウントでサインインします。ローカルでのテストの場合、「接続は暗号化されていません」と表示されたら、「常にこのホストへの接続を許可」をチェックし、[接続] をクリックします。
クライアントからアクセスするには
ホストにアップロードした PowerAddress を、ネットワーク上の複数のデバイス(Windows PC、Mac、iPad、iPhone、Android)から同時にアクセスすることができます。対応するクライアントは、FileMaker Pro、FileMaker Go、Web ブラウザです。以下クライアント別のアクセス方法をご紹介します。
FileMaker Pro を使ってアクセス
FileMaker Pro を使って、ホストにアップロードした PowerAddress の main ファイルを開きます。
1. FileMaker Pro を起動
FileMaker Pro をインストールしたデバイス(Windows PC または Mac)で FileMaker Pro を起動します。
2. ホストを登録
初回は、FileMaker Pro の「ファイル> ホスト> ホストを表示…」を開き、左上のホスト検索欄の右にある [+] をクリックしてホストを追加します。ホストの IP アドレスが 192.168.1.3 の場合は「192.168.1.3」を、ローカルドメイン名が myhost.local の場合は「myhost.local」を指定します。
3. main ファイルを開く
FileMaker Pro の「ファイル> ホスト」から登録したホストを選び、ホスト上にある PowerAddress の main ファイルを開きます。
FileMaker Go を使ってアクセス
FileMaker Goを使って、ホストにアップロードした PowerAddress の main ファイルを開きます。
1. FileMaker Go を起動
FileMaker Go をインストールしたデバイス(iPad または iPhone)で FileMaker Go を起動します。
2. ホストを登録
初回は、FileMaker Go の「ホスト」を開き、画面上にある [+] をクリックしてホストを追加します。ホストの IP アドレスが 192.168.1.3 の場合は「192.168.1.3」を、ローカルドメイン名が myhost.local の場合は「myhost.local」を指定します。
3. main ファイルを開く
FileMaker Go の「ホスト」から登録したホストを選び、ホスト上にある PowerAddress の main ファイルを開きます。
Web ブラウザを使ってアクセス
Web ブラウザを使って、ホストにアップロードした PowerAddress の main ファイルを開きます。
1. Web ブラウザを開く
Web ブラウザを搭載したデバイス(Windows PC、Mac、iPad、iPhone、Android)で Web ブラウザを開きます。 対応するブラウザは以下のとおりです。このリストは、PowerAddress 5.1 の開発環境である FileMaker 18 がサポートしているブラウザです。
- Windows/Mac の Safari 12.x 〜
- Windows/Mac の Chrome 73 〜
- Windows の Internet Explorer 11.x
- Windows の Microsoft Edge 44
- iOS 12.x 〜 のモバイル Safari
- Android 7.x の Chrome 73 〜
2. Web ブラウザで FileMaker WebDirect の起動センターを開く
Web ブラウザのアドレス欄にホストの WebDirect の URL を入力して開きます。ホストの IP アドレスが 192.168.1.3 の場合は「https://192.168.1.3/fmi/webd」を、ローカルドメイン名が myhost.local の場合は「https://myhost.local/fmi/webd」を指定します。
2. main ファイルを開く
ホストの WebDirect 上にある PowerAddress の main ファイルを開きます。
クライアントからのアクセス方法などを加筆修正しました。ご参考まで。
FileMaker Server Admin Console にアクセスする方法などを加筆修正しました。オンプレの FileMaker Server は、FileMaker Cloud(PowerAddress 5.1 は未対応)の購入前のテストにもおすすめです。