AWS(Amazon Web Services、アマゾンウェブサービス)で FileMaker Cloud for AWS を購入する手順をご紹介します。
ここでは、Asia Pacific (Tokyo) に t2.medium の EC2 インスタンスを作成し、FileMaker Cloud for AWS (5 users) を時間単位で購入する方法、価格などをご紹介します。ご参考まで。
準備
AWS のアカウントを作成
AWS のアカウントをお持ちでない方は、以下のページで AWS マネジメントコンソールのアカウントを作成しておきます。ルートアカウントのほかに IAM(Identity and Access Management)ユーザーアカウントの作成もおすすめします。アカウントを保護するため、各アカウントに MFA(Multi-Factor Authentication、多要素認証)も設定しておきます。
キーペアを作成
アカウントの設定が済んだら、FileMaker Cloud のログイン情報を保護するためにキーペアを作成し、キーペアファイル(.pem)をダウンロードしておきます。作成手順は以下のとおりです。
- AWS にログイン
- Region を選択(日本であれば Asia Pacific (Tokyo) がよいでしょう)
- EC2 を開く
- 左メニューからキーペアをクリックし、キーペアの作成をクリック
- キーペアの名前(チュートリアルでは “FMCloud”)を入力し、[作成] をクリック
- キーペアファイルをダウンロード
キーペアファイル(.pem)のダウンロード機会は一度だけです。パソコン内の任意の場所に保存しておいてください。ダウンロード時に .txt が付いた場合は、それを取り除いておいた方がよいでしょう。FileMaker Cloud では、このファイルを直接使用することはありませんが、FileMaker Cloud の設定時に作成済みのキーペアファイルをポップアップメニューから指定する必要があります。
購入手順
1. FileMaker Store を開き、AWS からの購入を選択
FileMaker Store の「チーム向け(FileMaker Cloud for AWS)」を開き、[AWS から購入する] をクリックします。
2. ユーザー数に応じた FileMaker Cloud for AWS を選択
AWS Marketplace で購入できる FileMaker Cloud for AWS が表示されますので、ユーザー数(5, 10, 25, 100)に応じた [FileMaker Cloud for AWS] をクリッックします。
3. 概要や価格を確認
概要や価格を確認します。Server ソフトのライセンス(時間単位か年間単位か)、Region(仮想サーバーの場所)や EC2 のインスタンスタイプ(仮想サーバーの性能)などにより価格が変わります。
例えば、FileMaker Cloud for AWS (5 users) を時間単位で Asia Pacific (Tokyo) + t2.medium の EC2 で使用した場合の費用は、Server ソフトが1時間あたり $0.99/hr、EC2 が $0.061/hr、1時間あたりの合計は $1.051/hr となります。短期間の利用や検証用に向いています。
FileMaker Cloud for AWS (5 users) を上記と同じ Region と EC2 で年単位で使用した場合の費用は、Server ソフトが1年あたり $900/yr、EC2 が1時間あたり $0.061/hr となり、年間を通して使用する場合は、Server ソフトのコストが最大で約90%の節約となります。年間ライセンスへの切り替えはいつでも行えます。
概要や価格を確認したら [Continue to Subscribe] をクリックします。
4. ライセンスを確認して承認
ライセンスの価格とライセンス情報を確認して [Accept Terms] をクリックします。AWS からサブスクリプションを確認するメールが届きます。
5. FileMaker Cloud のライセンス形態を確認
「Subscribe to this software」という画面が表示されます。この画面は以下の何れかの操作で開きます。
この画面の「Save money by purchasing a software contract」の [+ Configure contract] をクリックすると年間ライセンスを購入することができます。時間単位で使用する場合は [Continue to Configuration] をクリックします。
6. FileMaker Cloud のバージョンと Region を設定
Software Version と Region を選択して [Continue to Launch] をクリックします。この画面からも年間ライセンスを購入することができます。
7. FileMaker Cloud の準備
「Launch this software」という画面が表示されます。設定内容を確認して [Usage Instructions] をクリックします。ポップアップ画面が表示されますので、Region に応じたリンクをクリックします。
8. スタック(FileMaker Cloud 用の環境)の作成
8-1. テンプレートの指定
「テンプレートの準備完了」、「Amazon S3 URL」を選択し、[次へ] をクリックします。
8-2. スタックの詳細の指定
スタックの名前(チュートリアルでは “FMCloud”)、以下のパラメータを指定し、[次へ] をクリックします。
8-3. スタックのオプションの設定
ここではデフォルトのまま [次へ] をクリックします。
8-4. 確認
内容を確認し、ページ下の「AWS CloudFormation によって IAM リソースが作成される場合があることを承認します」を ON にして、[スタックの作成] をクリックします。
8-5. スタック完成を待つ
スタックのステータスが「CREATE_IN_PROGRESS」から「CREATE_COMPLETE」になるまで数分待ちます。スタックの作成が完了したら、AWS から「Welcome to FileMaker Cloud for AWS」という件名のメールが届きます。メール内の「the Setup page」をクリックします。
9. FileMaker Cloud の Admin Console の設定
以下の項目を設定します。
セットアップが完了するまで少々待ちます。
10. FileMaker Cloud の Admin Console にログイン
手順 8-2 で設定した Email と 9-1 で設定したパスワードでログインします。End User License に同意し、名前や Email(ユーザー登録用)などを登録して Submit します。
これで準備完了です。Admin Console の Databases を開き、FileMaker ファイルをアップロード(初回 open 時は暗号化パスワードの設定が必要)すれば、クラウドでの共有が可能となります。
AWS EC2 は稼働時間によって課金されます。FileMaker Cloud は時間単位か年単位のライセンスを選択できます。時間単位で購入した場合は、AWS EC2 と同様、稼働時間によって課金されます。検証用途で稼働した場合は、必要に応じて EC2 インスタンスを停止、再起動するとよいでしょう。
費用の請求
月初から月末まので利用料金は翌月の3日〜7日に確定します。例えば、8月分の利用料金を月末締翌26日払の Amazon Mastercard で支払う場合は、9月3日頃に料金が確定し、9月末締、翌月10月26日の支払いとなります。
タイトルを変更しました。
新)FileMaker Cloud for AWS の購入手順
旧)FileMaker Cloud の購入手順
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初版、テキストのみ。スクリーンショットは後ほど。