v4.9 から v5.x への移行方法を解説します。このページは、以下の製品をご利用中で、かつバックアップファイルをお持ちでないお客様が対象となります。
- Mac アプリ版 v4.9(お客様の環境 macOS High Sierra 10.13 〜)
- コード署名付き Mac アプリ版 v4.9(お客様の環境 macOS High Sierra 10.13 〜)
バックアップファイルとは、任意の形式でエクスポートしたファイル、またはエクスポート画面の [住所録をバックアップ] で作成したファイルです。バックアップファイルをお持ちのお客様は通常の移行方法をご覧ください。
既報のとおり、Mac アプリ版 v4.9 を macOS High Sierra 10.13 以降の環境で動作させると、ダイアログのボタン操作などで異常終了してしまいます。このページでは、この問題を回避するための特別な移行方法をご案内していますが、より簡単な方法は FileMaker を使って移行する方法です。以下ご参考まで。
移行の前に
後述の「データの移行方法」の手順内でもバックアップはとれますが、念のため PowerAddress フォルダを丸ごとバックアップするなど、いくつかのバックアップを併用することをおすすめいたします。バックアップの詳細はこちらをご覧ください。
準備ができたら v5.x をダウンロードし、任意のフォルダ(デスクトップや書類フォルダなど)に展開またはコピーします。ダウンロードから起動までの手順はこちらをご覧ください。ライセンスをお持ちであれば、「設定> ライセンス」画面でライセンスキーを入力してください。以降、この v5.x を単に「移行先 v5.x」と呼びます。
次に、v4.9 の住所録データを書き出すために、データ救出用の v5.x をもう一つ用意します。先の「移行先 v5.x」の「PowerAddress Mac 5.x」をフォルダ毎丸ごとコピー&ペーストするか、新たに v5.x をダウンロードしてください。フォルダ名は任意の文字列に変更できますので、「PowerAddress Mac 5.x のコピー」または「PowerAddress Mac 5.x 救出用」などとしておくとよいでしょう。以降、この v5.x を単に「データ救出用 v5.x」と呼びます。この v5.x はデータ救出用にのみ使用し、データの移行が終了したら削除してください。
重要)データの移行が完了するまでは、v4.9 の PowerAddress フォルダを絶対に削除しないでください。移行が完了しても、しばらくの間は保管しておくことをおすすめいたします。
データの移行方法
以下は、バックアップ機能を使って全データを書き出して移行する例です。検索などで抽出したデータを移行したい場合は、エクスポート画面を使って書き出してください。
住所録の移行手順
住所録データの移行手順です。設定画面の各設定値や、カテゴリやメモなどのポップアップメニュー(入力した値ではなくメニューの一覧)は初期状態となります。
- 前述の「移行の前に」にあるとおり、v4.9 のデータ救出用に v5.x をもう一つ用意
- v4.9 の PowerAddress フォルダ内にある data ファイルをコピーし、「データ救出用 v5.x」の PowerAddress フォルダ内にペースト(上書き保存)
- 「データ救出用 v5.x」を起動し、設定画面にある [住所録をバックアップ…] をクリックして [Text, Img] を選択 ※1
- 「データ救出用 v5.x」を終了し、「移行先 v5.x」を起動
- 「移行先 v5.x」の設定画面にある住所録バックアップの [インポート…] をクリック
- ダイアログ下のファイルの種類 (表示) を「すべて」にし、手順3で作成したバックアップファイルを指定
- 配置順を「照合名順」にし、新規レコードとしてインポート
- データの移行が終わったら「データ救出用 v5.x」は削除してください
住所録、設定値、ポップアップメニューの移行手順
住所録データ、設定画面の各設定値、カテゴリやメモのポップアップメニュー(入力した値ではなく、メニューの一覧)の移行手順です。
- 前述の「移行の前に」にあるとおり、v4.9 のデータ救出用に v5.x をもう一つ用意
- v4.9 の PowerAddress フォルダ内にある main と data ファイルをコピーし、「データ救出用 v5.x」の PowerAddress フォルダ内にペースト(上書き保存)
- 「データ救出用 v5.x」を起動し、設定画面にある [設定値をバックアップ…] をクリック
- 「データ救出用 v5.x」の設定画面にある [住所録をバックアップ…] をクリックし、[Text, Img] を選択 ※1
- 「データ救出用 v5.x」を終了し、「移行先 v5.x」を起動
- 「移行先 v5.x」の設定画面にある住所録バックアップの [インポート…] をクリック
- ダイアログ下のファイルの種類 (表示) を「すべて」にし、手順4で作成したバックアップファイルを指定
- 配置順を「照合名順」にし、新規レコードとしてインポート
- 設定値の内容を移行 ※2
- ポップアップメニューの内容を移行 ※3
- データの移行が終わったら「データ救出用 v5.x」は削除してください
※1)バックアップファイルについて
[Text, Img] を選択すると、顔写真などの画像データを含む全データがバックアップされます。画像データが不要であれば、汎用性の高いテキスト形式の [Text] を選択してください。バックアップファイルはデータ救出用の PowerAddress 5.x フォルダ内の PA_backup というフォルダに保存されます。ファイル名は、[Text, Img] の場合は backup_text_img、[Text] の場合は backup_text となります。
※2)設定値について
PowerAddress の設定項目はそれほど多くはありません。新たに設定する場合は、設定値ファイルの移行は不要です。設定値を移行したい場合は、手順3で書き出した設定値ファイル(Preferences)を使用します。
設定値ファイルを使って移行する場合は、まず、「データ救出用 v5.x」の PowerAddress フォルダ内にある設定値ファイル Preferences を「移行先 v5.x」の PowerAddress フォルダ内にコピー&ペーストまたは移動します。ファイル名は変更しないでください。次に、「移行先 v5.x」の設定画面にある設定値の [インポート…] を実行します。
※3)ポップアップメニューの内容について
v4.9 のカテゴリ、メモ1〜8の項目名、メモ5〜8のメモ内容、フォント一覧、メールのトピックなどを変更している場合は、それらをコピー&ペーストして移行するか、新たにメニューを編集する必要があります。コピー&ペーストして移行する場合は、手順3で書き出した個々のメニューファイルが便利です。「データ救出用 v5.x」と「移行先 v5.x」を同時に起動し、双方のメニューを行き来しながらコピー&ペーストすることも可能です。
個々のメニューファイルを使って移行する場合は、まず、PA_backup フォルダ内にあるメニューファイルをテキストエディタ(Win ならメモ帳やワードパッド、Mac ならテキストエディットなど)で開き、必要なメニューをコピーします。次に、v5.x の移行先のメニューをクリックして「編集…」を開き、コピーしたメニューをペーストします。以下は編集例です。
カテゴリのメニューを移行する例
- 「データ救出用 v5.x」の PA_backup フォルダの「D1_カテゴリ.txt」をテキストエディタで開き、メニューをコピー
- 「移行先 v5.x」のカード画面を開く
- カテゴリのメニューの「編集…」を開き、v4.9 のメニューをペースト
メモ1〜4の項目名を移行する例
- 「データ救出用 v5.x」の PA_backup フォルダの「D3_メモ1-4の項目.txt」をテキストエディタで開き、メニューをコピー
- 「移行先 v5.x」の「設定> カスタムメモ」画面を開く
- 画面左側にあるメモ1〜4のいずれかのメニューの「編集…」を開き、v4.9 のメニューをペースト
- メモ1〜4の項目名を再設定
メモ5〜8の項目名を移行する例
- 「データ救出用 v5.x」の PA_backup フォルダの「D4_メモ5-8の項目.txt」をテキストエディタで開き、メニューをコピー
- 「移行先 v5.x」の「設定> カスタムメモ」画面を開く
- 画面左側にあるメモ5〜8のいずれかのメニューの「編集…」を開き、v4.9 のメニューをペースト
- メモ5〜8の項目名を再設定
メモ5〜8の内容を移行する例
- 「データ救出用 v5.x」の PA_backup フォルダの「D5_メモ5-8の内容.txt」をテキストエディタで開き、メニューをコピー
- 「移行先 v5.x」の「設定> カスタムメモ」画面を開く
- 画面右側にあるメモ5〜8の内容のいずれかのメニューの「編集…」を開き、v4.9 のメニューをペースト
その他
スタートメニューや Dock など、ショーットカットやエイリアスを使って起動していた場合は注意が必要です。引き続きこれらの方法で起動したい場合は、新たな PowerAddress が起動するようにショーットカットやエイリアスを作り直してください。